『死にたかった発達障がい児の僕が自己変革できた理由 −麹町中学校で工藤勇一先生から学んだこと』を読む その2

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『死にたかった発達障がい児の僕が自己変革できた理由』を読み終えました。特別支援学級に在籍している子どもたちも将来の自立を目指して過ごしています。実際に支援学級に在籍したこともある西川さんの話はこれからの自分の子どもとの関わりを考えていくうえで参考になりました。

今回は中学校以降の西川さんの話でした。いよいよ工藤先生も登場します。

手段と目的を取り違えない

工藤先生はよく「手段と目的と取り違えない」ように話をされていたようです。

著者の西山さんなりに高い目標=最上位目標を定義づけすると

  1. 偏っておらず、狭い価値観や意見ではないこと
  2. 自分だけでなく、人のためにもなること(親から望まれたものではないこと)
  3. 結果的に社会もよくなることであるが、すぐに叶うものではないこと
  4. もし叶わなくても、誰かに責められたりするものではないこと

を満たすものだそうです。

タイムマシンクエスチョン

未来の自分をイメージして、そこから現在の自分がするべきことを考えていく質問方法をタイムマシンクエスチョンというそうです。

「20歳の自分は〇〇していたいから、今は〇〇をする。」といった考え方です。ダルビッシュ選手が、20歳のときに引退した自分をイメージしたという考えもこれと同じかもしれません。

授業などではバックワードデザインや逆向き設計という名前で親しまれているものとにていると思います。

この質問によって未来をイメージしながら今すべきことを考えることができるようになったそうです。

麹中生が身につける能力

工藤先生が麹町中学生が身につけるべき能力として挙げていたものに次の3つがあるそうです。

  1. 言語や情報を使いこなす能力
  2. 自律的に活動できる能力
  3. 異質な集団において交流する能力

この2番めに当たる能力の中には「感情をコントールすること」も入ってくるそうです。自分の気持を正しく知り、それを適切に表現するためにはアンガーマネジメントも有効だそうです。

分かりやすい話し方とは

ついつい話をしていると自分が伝えたいことを話すようになりがちですが、話すときには相手に伝わるように話すことが大切です。

相手を意識し、伝えたい内容を絞り、短く、誰かにチェックしてもらい、平易な言葉遣いを用いることがポイントになるそうです。

よい聞き方とは

良い聞き方とは、「おみやげ」を持ち帰ることのできる聞き方です。大切なことを聞き取り、それを自分なりに解釈して今後につなげることができるようにしたいです。

対立は起こるもの

人がたくさんいると対立することもあります。そのときには、心のなかでうまくいかないと思っても、行動はかえることができます。

ミチムラ式漢字学習法

漢字の勉強方法も紹介されていました。パーツごとに勉強する方法だそうです。

ミチムラ式漢字カード
教科書順に並んだ漢字の読み書きを唱えて覚えるカード形式の学習教材です。漢字ドリルと違い、ディスレクシア、読み書き障害などの特性があって漢字を覚えるのが苦手な子どもが取り組みやすい教材です。
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