算数・評価の際のキーワード

plus size woman standing on scale Elementary School/小学校
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教材研究の算数編です。今回は評価について書いてみます。教科書準拠の年間指導計画には評価規準や評価基準が示されてあり、AとBの違いなども示されていることがあります。ただ、このAとBの基準がなかなかに厄介で、言葉上の違いに見えることが多いです。つまり具体的にどういうこと??ということを考えてみました。

AとBの違い

ある教科書の年間指導計画の評価の欄で、AとBの違いを大まかにまとめると、以下のようになっていました。

知識・技能手際よく〇〇している
思考・判断・表現良さを見つけて〇〇している
主体的に学習に取り組む態度進んで〇〇に取り組んでいる

つまり、この基準でいくと、「手際よく・良さを見つけながら、進んで」取り組むことができると、それぞれの観点でAとなります。ただ、現実的に、子どもや保護者への説明のときに、「うーん。〇〇さんはBなのですが、これは手際よく問題を解けていないからですねー。」などといっても、「だったらどうすればいいの?」と感じられるように思います。ここでも、相手に伝わるように具体的に「翻訳」するとよいのかと思います。
※現時点の個人の意見です。

知識・技能:「手際よく」

「手際よく」ということは、「確実に素早く計算ができる」ことかと思います。実際の運営上は、ペーパーテストでの評価になるのではないでしょうか。テスト以外の場面では、次の思考・判断・表現でもあげる、「はかせ」の解き方で問題を解くことができることも、評価につながるかと思います。ただ、「かさ」の単元などでパフォーマンステストをする場合は、かさの使用回数が少ない、等の操作は、思考・判断・表現に分類されるようにも捉えられるので、学年や学校での共通認識が必要になります。

思考・判断・表現:「良さを見つけ」

同じ学年を担当する教員から学んで、自分の算数の授業ではよく「はかせ」の説明という言葉を使います。「はかせ」とは、「はやく・かんたん・せいかく」の頭文字をとっており、問題解決の際に、様々な解き方を、「一番はかせなのはどれか」と聞いています。これは、授業中の発言やノートの記述が判断材料になります。また、初見の文章題に正確な思考を働かせ回答できるかも、実際の運営上は評価材料になるかと思います。

主体的に学習に取り組む態度:「進んで」

主体的に学習に取り組む態度は、「学習の粘り強さ」と「調整力」を判断材料とします。これを「進んで」取り組むので、「積極的に授業に取り組み、粘り強く学習を調整している」とAの評価になるかと思います。具体的には、授業の中での試行錯誤や、振り返りが評価材料になります。
たとえば、わがとも(分かったこと・頑張ったこと・友だちの意見・もっと知りたいことの頭文字)・単元終末の振り返りプリント(OPPA)などを書いている場合は、それを評価に活用できます。具体的な姿としては、様々な手法を比較している・友達の意見を書いて比較している・学習した内容を生活に応用する考えを書いている・単元での学習内容からもっと知りたいことを広げている・自分の考えの変容を書いている、等があると思います。

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